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書籍 アーカイブ

2007年09月28日

家庭崩壊

「僕はパパを殺すことに決めた」という本を読んでいる。
奈良県のエリート少年が自宅に放火し、継母と兄弟が焼死している事件だ。
本の構成として、警察の供述調書からかなりの部分が引用されているとして、少年の父親が法務省人権擁護局に抗議していることや、法務省が人権侵犯事件として捜査に乗り出していることから話題になっている。
先日、友人数名とその話しをしていたところ「どの事件?」「あの事件?」とまったく要領を得ない。まったく恐ろしい世の中になってしまったのだが、家族のコミュニケーションは何時間いっしょにいたか、よりも何回同じものを食べたかによって深まるという事を思い出した。今日は少し早めに帰宅しようと思う。

2007年11月24日

How to Stop Worrying and Start Living

 タイトルの英文はある一冊の書籍だが、日本では「道は開ける」
という名前で発売されている。
 著者はD・カーネギー。いかに悩みを克服して、前向きに、建設的
に生きるかといった具体例が示されている本だが、日本では昭和34
年に最初に発売されたにも関わらず中身が古いといった感じは全く
受けない。やはり人間が抱える根本的な心配、悩みは変わっていな
いという事だろう。
 私はこの本を中学生になった時に父から贈られて、それ以来4度の
引越しもいっしょである。ここしばらく見当たらないと思っていたら、また
ひょっこり出てきて、久しぶりの再会となった。
 経営に携わり、判断することの多くなった現在、この本は大変な力に
なってくれるので一日に何回か読み返している。
 父に教わったことは多いのだが、本書を授けてもらったことも自分に
とっては大きな財産だと思う。

2008年02月29日

人生における成功者の定義と条件

 タイトルの書籍は村上龍氏が2004年に出版したものだが、
世の中が大きく変貌した現在、非常に興味深い内容となって
いる。
1970年に誕生した私は、高度経済成長時代真っ盛りを生きて
きたお陰でお金や名声が成功の定義だと本能的に思っている
ふしがある。 しかし歳とともに健康、家族、仲間といったもの
が充実していなければ人生は味気ないと感じて来ており、最近
ではあらためて友達づくりをしたいと思ったりしているがその程度
でしかない。
 村上氏は人生の成功者を「生活に困らない程度の生活費を
稼ぐことができ、かつ充実感のある仕事を持ち、かつ信頼できる
共同体を持っている人」という仮説をたて、安藤忠雄、利根川進
カルロスゴーン、中田英寿氏らと対談しているが、不確定な時代
を生き抜く上では興味深い一冊である。

2008年04月28日

誰も書けなかった年金の真実

 朝のTVズームインの解説者でおなじみの辛抱治朗氏の
書籍を読んでいる。
年金について本なのだが、社会保険庁の対応から消えた年金
記録まで様々な具体例が書かれており興味深い。・・・というより
恐ろしいと感じる。
今回の年金問題で一番損をしているのは、知識がない人と、物
申さない人だ。
例えば、年金を受取れる基準である納付年月であるが、何も知
らないひとは「掛け金が○○ヶ月足りませんね、残念です」といわ
れておしまいだが、どこまでも食い下がる人には救済策や免除期
間等々の情報を提示してくるという。

やはりこれからの時代を生き抜くには、豊かな人脈と、おかしいと
思ったことには物申す力、そして知識が必要不可欠だと思う。

2010年02月25日

坂の上の雲

 司馬遼太郎氏の「坂の上の雲」を読んでいるが面白い。
日露戦争について活躍した秋山兄弟を主人公に書かれているが
当時の日本人の状況、モノの考え方、世界各国からの評価、など
克明に描写されている。

当時の日本人は、西欧列強に追いつかなければ日本も植民地に
されてしまうという焦りの中で無理に無理を重ねて富国強兵の道
を辿っていく。

それがいいか悪いかは別だが、凄いと思うのは幕府の時代から
一気に西洋化を進めて108度も方向転換したという事実だ。
この危機感、エネルギーは世界各国他に類を見ないであろう。

現状として日本は、先進国として突出した借金を抱えているが
今、大きく転換できなければいずれ破綻か増税の嵐となる。

「坂の上の雲」の時代に劣らず危機的な状況だと思うのだが・・・。

2010年04月08日

無人島ウィー

 居酒屋の大手チェーン「和民」の渡邉 美樹氏が書いた絵本
「無人島ウィー」が子供部屋に転がっていたので、昨夜はそれを
読んだ。

2年前に東京へ出張し、子供に買って帰ったものだが、本当の
幸せとは何かを考えさせられる一冊だ。

平和で綺麗な島「ウィー」に傲慢な人間たちが入れ替わり立ち代り
やって来て、好き放題なことをするのだが、いずれも「ウィー」が怒っ
て追い出してしまう。

傲慢な人間たちは、最後は一人ぼっちになってしまうのだが、その
理由を求めて「ウィー」にやってくる。
さて結果は・・・?

いずれにせよ、子供たちに真の幸福とは何かという事を問いかけて
いる絵本です。私もあらためて心洗われる気持ちになりました。